認知症サポーター養成講座というものがあります。
企画・開催しているのは、特定非営利活動法人 地域共生政策自治体連携機構 。
自治体事務局等と協働して「認知症サポーター養成講座」を開催しています。
筆者自身も、この講座を受講したことがあります。まだ父母も元気なころで、介護とは程遠い時期でした。しかしながら受講後1年ほどで父は認知症を発症。その後父が亡くなった後は、母が高齢者てんかんを発症、認知症は他人事ではない日々を過ごしました。
家族が認知症になった日々というのは、想像以上に大変で、父母とはよくケンカにもなりました。認知症サポーター講座を受講したとはいえ、なかなか身内の認知症に冷静に対応できるようになるまでは時間がかかりました。思っていた今までの父母とは違う、目の前にいる親の言動に ついつい自分も冷静さを失うことも多々ありました。
しかしそんな日々の中、いつも思い出したのは、「認知症サポータ養成講座」で見た動画のことでした。認知症の患者さんがどの様なことを考え、どのような態度をとり、どのようなことに悩むか、それに対して家族もどのように悩んでいるのかを知ることが出来たのは、家族が認知症になった私にとって、とても支えになりました。
みんな数々の苦難に面し、頑張っている。私だけじゃない。そう思えることは大切なことでした。認知症の介護をしながら、近隣に同じような状況の人が例え居なくても、私の頭の中には動画で見た人がいました。それが支えになって私も頑張ることが出来ました。
認知症サポーター養成講座は、近隣の認知症の方を含め、認知症の人の助けになるための必要なことを教えてもらえる講座です。身近な人が認知症になっても、冷静に対応してあげられるよう、助けてあげられるよう、必要な知識を得ることが出来る講座です。
近隣の方が認知症になった時よりも、家族が家族が認知症になった時のほうが勿論、大変です。知識がないと介護は辛くなってきます。四六時中 一緒に生活している家族が認知症になっても慌てないよう、今は周りに認知症の方がいなくても、認知症サポーター養成講座を受講されることは、とても良いことと思います。
認知症の方を地域で守っていける、そんな世の中になれば、家族が認知症になっても不安の少ない世の中になると考えられます。これからの高齢化社会において、誰もが受講しておきたい講座であると思います。