母の在宅介護を経験し、介護者として何より一番大変だと感じた事は下の世話でした。
母がトイレに行ける状態だった時も、それはそれで大変でしたが、寝たきりの状態になってからの大変さは別物でした。
夜の頻回な下痢便。放置するのは可哀想ですので、その度に深夜起きておむつ交換。小さな母であっても、おむつ交換で体を動かすのは力仕事となります。関節に持病有の介護者の私には、体に負担がかかり持病も悪化しました。高齢の親の介護をする家族は、その家族もまた高齢になってきている年頃であり、また介護が初めての経験であったりすることも多いと思います。
介護者の一番の悩み 排泄介護
何より介護の日々の中で一番必要性を感じたのは、この下の世話でした。下の世話をしてくれる介護ロボットがあったなら。そう毎日思っていました。しかし介護保険の福祉用具レンタルでケアマネさんから それらを提案されることはありませんでした。私は母の自宅で仕事もしていましたので、毎日頻繁に下痢をする母の下のお世話で日々くたくた。24時間休みなしの勤務のような状態で疲れ果てていました。悲しい事に、母の最期の数か月に母と仲良く会話できた記憶がありません。
本来一番望むものは、出来ることは介護ロボットにお願いして、母との温かい会話の時間を持つことでした。母と一緒に食事をとりながら楽しく時間を過ごす事でした。大事な思い出作りでした。しかしながら私と母の時間は、慣れないおむつ交換を一日中行った記憶が大部分を占めています。
介護ロボット「あったらいいな。下の世話の介護ロボット」
母が旅立ってからネットで調べるとこんな排泄介助ロボットがある事を知りました。介護保険で使える事も知りました。
私の経験からですが、ケアマネさんにはケアマネさんの世界があり、そのケアマネさんの判断で様々な介護サービスが提供されていきます。在宅医療でお医者さんや看護師さんが家に入るようになれば、お医者さんと看護師さんの意見が一番強く通るようになりますが、私たち介護者が何を希望してもケアマネさんが、あまり聞いてくれない事も多々あります。
日常沢山の介護者の方とお話ししているでしょうし、沢山の被介護者さんを抱えていらっしゃるので、様々なことに関して慣れてしまっているのかもしれません。私たち介護者の希望に対して、耳を傾けてくれない事もあるかもしれません。そしてケアマネさんの力量で、受けるサービスに良しあしが出てしまう事もあるかもしれません。
実際私は、ケアマネさんの介護サービスの組み方が上手くなかったようで、多額の実費負担が出るところでした。お願いしていたヘルパーさんが、そのサービスの組み方を変える事で上手に介護保険の範囲内でサービスを受けることが出来るよ事をケアマネさんに提案してくれ、無事に必要なサービスを受けることが出来ました。
初めての家族の介護では、右も左も分からない事が多く、不安でいっぱいになる事が多々あります。恐らく世界でもトップを突っ走る高齢化社会の日本では、介護保険サービスを受ける高齢者を支える人口が少なくなるが故、介護者自ら福祉用具を選択する力も必要になってくると思います。
介護ロボットや介護補助具 排泄支援
自動排泄処理装置「ドリーマー」
介護保険レンタル:あり
分類:介護ロボット
使い方:介護用オムツの様に装着するだけで,排泄物(尿・便)を吸引。全自動で、おしりの洗浄・乾燥・除湿を行う。また,高性能フィルターで排泄物の臭いを取り除き,介護環境を快適に保つ。
自動排泄処理機「ダイアレット」
介護保険レンタル:あり
使い方:尿、便をすると自動センサーが即座に感知。自動で吸引、温水洗浄・温風乾燥。フルオートシステムなので寝たままでも安心、清潔、快適で、紙おむつは必要なし。使用者がリモコンで直接操作することも可能。
自動排泄処理装置「スカットクリーン」
介護保険レンタル:あり
使い方:レシーバーをあてがい排泄すると自動的に尿を吸引。トイレに移動できない方におすすめ。
転がす体位変換器「ライトターン」
介護保険レンタル:–
使い方:オムツ交換・摘便・シーツや着衣の乱れを直す・差し込み便器を入れるを簡単に行うことが出来る。両脚にはめて転がすように回転するだけで被介護者の体を動かしやすくなる事で、被介護者、介護者の負担減。